スマートフォンサイトを準備中です(2)
2015年 10月 11日
概要
今回はスマートフォンとコンピュータの性質の違いについて説明します。画面の大きさ、画面と目の距離、マウスのかわりに指を使う、通信量の制限、使われ方の違い、など色々と違いがあります。
情報システムの及川です。
前回はスマートフォンについて、アプリとウェブサイトの違いについてお話ししました。
さて今回はスマートフォンとコンピュータの違いについてお話したいと思います。
スマートフォンの特徴
スマートフォンの特徴は、
・画面が小さい
・タッチジェスチャー操作
・画面と目の距離の近さ
・回線速度と通信量の制限
・使われ方や場所の違い
・タッチジェスチャー操作
・画面と目の距離の近さ
・回線速度と通信量の制限
・使われ方や場所の違い
などになると言われます。
それぞれについてコンピュータと比較してみたいと思います。
画面が小さい
コンピュータ 23インチ
・約60cm
・デスクトップの現在一般的なサイズのもの
・肩幅よりもまだ広いくらいのサイズ
・デスクトップの現在一般的なサイズのもの
・肩幅よりもまだ広いくらいのサイズ
スマートフォン 5インチ
・約12cm
・手のひらサイズ(縦向きにした場合)
・手のひらサイズ(縦向きにした場合)
見て分かるように4倍以上の違いがあります。当然ここで一度に表示できる内容も大きな違いがあります。
スクロールで全てを表示することは可能ですが、一度に表示されたもの以外は興味あるものでないとスマートフォンでは見てもらえない可能性が高くなります。
ですのでコンピュータとスマートフォン(タブレットも)では何を優先して表示させるのかの検討がそれぞれ必要になります。
タッチジェスチャー操作
コンピュータでは画面の操作をキーボードとマウスを使って行いました。スマートフォンでもキーボードは使いますが、画面のある部分を選択したりする場合、マウスは使わずそれに該当する操作は指で直接画面を触る(タッチジェスチャー)ことで行います。
・タップ(軽く叩く)
・フリック(払う)
・ロングプレス(長押し)
・スクロール
・ピンチ(2本指でつまむ)
・フリック(払う)
・ロングプレス(長押し)
・スクロール
・ピンチ(2本指でつまむ)
などの操作があります。
画面と目の距離の近さ
画面と目との距離を視聴距離というそうですが、機器ごとにこの距離は違います。
機器の種類ごとの一般的な視聴距離と目安の文字サイズ
・スマートフォン 20cm~25cm 12px~ (12pxはスマートフォンでも少し小さい?
・タブレット(768px~) 25cm~30cm 14px~
・デスクトップ(1024px~) 40cm~50cm 16px~
・テレビ(1920px~46インチ) 170cm 70px~
・タブレット(768px~) 25cm~30cm 14px~
・デスクトップ(1024px~) 40cm~50cm 16px~
・テレビ(1920px~46インチ) 170cm 70px~
このようにコンピュータとスマートフォンではほぼ倍の視聴距離があります。
スマートフォン用に作られたサイトはコンピュータより少し小さな文字サイズが適切な大きさになります。視聴距離が半分程度に近いためそれほど大きくなくとも十分だからです。
ところで、現在のスマートフォンのブラウザでスマートフォン用に作られていないサイトは、全体の幅が入るように表示されます。皆さんよくご経験されているのではないでしょうか。そのため非常に小さくなってしまいます。
これも画面のどこかをタップ(軽く叩く操作)することで拡大されるので小さくて見れないことはありません。ただやはりいちいちそうした操作をしなければならないことは、見る側には少しずつストレスになるはずです。このこともあってか、Googleがスマートフォン用サイトを準備していないサイトはスマートフォンでの検索順位を下げると謳っています。弊社も一刻も早く対応が求められるわけです。
回線速度と通信量の制限
スマートフォンで利用している回線には利用通信量の制限があります。
また、自宅で光回線などを利用するコンピュータの回線速度にもかなり近づいてきていますが、実際にはまだ劣っています。
スマートフォンを一般的に使う場合を想定して、スマートフォン用ページのデータサイズはできるだけ軽くしようと言われています。
このことで何が起こるかですが、デザインがシンプルなものになっています。
コンピュータ用サイトの見た目は、もともとDTP(印刷)デザインから大きく影響を受けていることもあり、華美なデザインを実現することが求められてきました。例えばボタンや見出しリストの点、背景画像などにです。そのために画像でそうした素材を用意し、テキストだけのページに組み込むことをしてきたのですが、当然これはページサイズを大きくすることでもありました。
スマートフォンでは、通信量制限と上でお話したようにそもそもそうした華美なデザインを載せる場所自体がそもそも少ないことも手伝い、画像を極力使わずにデザインすることが主流になってきています。
使われ方や場所の違い
身体についていくコンピュータ
以前のブログにも書いたように、コンピュータは机に座り、調べ物をするといった明確な目的を持って利用することが多く求められています。ですがスマートフォンは自分の動く場所に持っていくことができ、万能ではないものの、使い方は以下のようにその場で求められる様々なものに拡大されます。
・GPS機能による現在位置を利用した行為
・写真・動画撮影・テキスト作成とその場からの生々しい情報共有
・写真・動画撮影・テキスト作成とその場からの生々しい情報共有
コンピュータとスマートフォンの連携
また、コンピュータやスマートフォンを別の存在とみなすのでなく、場所や状況でそれぞれを使い分ける方法も出てきています。例えば、地図サイトやアプリとして有名なGoogleマップの場合を考えてみます。
自宅でコンピュータを使うときは、
・旅行先がどこにあるのか
・どのように移動手段があるのか
・どんな景観やランドマークがあるのか
・どのように移動手段があるのか
・どんな景観やランドマークがあるのか
などじっくりした調べ物に使用するでしょう。
調べた内容はマイマップとして保存することもできます。
外出先では、
・最寄駅から目的地までナビ
・保存したマイマップから周辺エリアの散策
・周辺にグルメな店がないか検索
・保存したマイマップから周辺エリアの散策
・周辺にグルメな店がないか検索
その場での必要な情報をGoogle マップだけでもかなりの使い道があります。もちろんそれだけでなく他のアプリと連携させることで多様な使い道ができます。
このことで、コンピュータ用サイトのデザインだけでなく内容そのものも、全く同じにする必要がない、あるいは同じにすると不便になるという状況が出てきており、それぞれ別の内容をきちんと把握した上で、提供する必要がでてきています。
長くなりましたが、今回はスマートフォンとコンピュータの違いについて説明してみました。
来週はどうなることやら。
それではこのくらいで。
by chintaikanfc
| 2015-10-11 18:40
| システム